2007/02/06

Jack johnson

「ジャック・ジョンソンは1975年5月18日、ハワイ・オアフ島のノースショアに生まれた。“世界で最も危険で美しい波”
がブレイクするビーチと庭続きというロケーションの中、「1、2歳くらいから親父のボードに乗せられていたよ」
と言うほど幼い頃からサーフィンに慣れ親しみ、高校生になる頃には世界最高峰のサーフィン大会である“パイプライン・マスターズ”にも出場。
ケリー・スレイターやロブ・マチャドらと並ぶ注目サーファーと評価され、 Quicksilver社とプロ契約も結んだ。しかし17歳の時、
サーフしている最中に海底のリーフ(珊瑚礁)に身体を叩きつけられ、頭蓋骨にヒビ、頭部を100針以上縫う大怪我をしてしまう。
数ヶ月間は海に入ることすら許されなかった失意のジャックは、これを機に、以前から趣味としていたギターにのめり込むようになったという。


高校卒業後は、カルフォルニア大学サンタ・バーバラ校に進学。「昔から、ボロいカメラで友達のライディングを撮影しては、
好きな音楽をのせてVHSに編集するのが好きだったんだ」というジャックは、専攻を数学から映画へと変え、卒業後、
(在学中に出会った現在の妻=キムとのヨーロッパ放浪の旅の後に)ハワイに戻ると本格的な映像制作に着手。そして1999年、
サーフ仲間のマロイズと組み、最初のサーフムーヴィー『シッカー・ザン・ウォーター』を完成させる。スレイターやマチャドなど、
世界を代表するトップ・サーファー達の姿を捉えたそのドキュメントは、世界中のサーファー間で評判となり、アメリカを代表するサーフ誌=
『Surfer』では最優秀ビデオ賞も獲得する。


ゆったりと流れる時間、自然が創り出す波の美しさ、そしてそれを追い求めるサーファー達のスピリットや友情をも表現した『シッカー・
ザン・ウォーター』は、
テクニックやコンペティティヴな要素最優先であった既存のサーフムーヴィーの価値観を大きく変えてしまったと言われる。
そんなオーガニックな作品を彩り、映像同様に強烈な印象を残したのが音楽だった。「波を待っている時は、
頭の中をゆったりとしたリズムが流れているんだよ」と語るジャックは、
それまでのサーフムーヴィーの中で定石のように鳴っていたハードなロックではなく、
シンプルでアコースティックな優しいサウンドを中心に乗せた。そしてそのハイライトは、ジャック自らが奏でたものだったのだ。


そんなジャックの音楽の才に、いち早く注目したのがGラヴ(※1)だった。1999年リリースの4作目『フィラデルフォニック』
にジャックの「ロデオ・クラウンズ」を採用、それはアルバムからの1stシングルにもなった。同じ頃、ベン・ハーパー(※2)
の右腕として知られるJPプルニエとサーフィン仲間となり、手渡したデモテープが彼の心を掴んだ。そして遂に、
ハーパーが新たに設立するインディ・レーベル=エンジョイ・レコーズの第1弾アーティストとして、レコード契約を結ぶこととなる。


2作目のサーフムーヴィー『セプテンバー・セッションズ』の撮影と並行して制作されたデビュー・アルバム『ブラッシュファイアー・
フェアリーテイルズ』は、2001年の2月にリリースされた。アコースティック中心のメロウでシンプルなサウンドを基本に、レゲエ、ラテン、
ヒップホップなどの要素も取り入れたミクスチャー・スタイルは、
サーファーを発信源にファッション関係やクリエイターといった感性豊かな人々へと、徐々に徐々に口コミで広まっていった。
そうして時間を掛けながら、インディーズで20万枚以上をセールス。
そして2002年になって改めてユニバーサルからのメジャー流通に乗ると、遂にはミリオンセラーを記録してしまう。


レーベルによる大掛かりなプロモーションの力を借りずに駆け上ってきたシンガー・ソングライターに世界が注目し始める頃、
ジャックは映像製作のために立ち上げた“The Moonshine Conspiracy”の音楽部門として、“ブラッシュファイアー・
レコーズ(BFR)”を設立。2003年に同レーベルからの作品としてリリースされた 2ndアルバム『オン・アンド・オン』は、
全米ビルボード初登場3位という予想以上の好スタートを切る。デビュー作を聴いたファンの大半が、新作を心待ちにしていたことの表れだった。
そして、アメリカで辿ったのと同じ道程が、ここ日本でも繰り返されることとなる。

アルバム『オン・アンド・オン』発表後、ゆっくりとゆっくりと伝わっていったヴァイヴは、来日公演、
そして自らのプロデュースによるドノヴァン・フランケンレイター(※3)の大ヒット等を経て、“フジロック・フェスティバル”
でのステージが大絶賛を浴びる頃には、もはや誰にも止められないほどに大きなものとなってしまう。
カルチャー誌やストリート誌はこぞってジャックを大きく取り上げ、ショップは“ジャック・コーナー”を常設、
邦人アーティスト達からも信奉者が続出するなど、正に“現象化”。その勢いのままに今年2月16日にリリースされた最新作『イン・
ビトゥーン・ドリームズ』は、オリコン初登場13位というロケットスタートを記録してしまった。そして依然として高位置をキープする中、
5月25日からは全国6都市を周る来日ツアーを全公演即日完売という驚異的な人気ぶりを顕示した。
そして同年12月14日には自身初となるライヴDVD『ア・ウィークエンド・アット・ザ・グリーク/ライヴ・イン・ジャパン』
(UIBU-1005/6)を発売。」


(サイト「"http://www.universal-music.co.jp/u-pop/artist/jack_johnson/index.html">http://www.universal-music.co.jp/u-pop/artist/jack_johnson/index.html
からの引用