2007/02/16

楽園への歩み、写真展「人間家族」

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「この写真は、ユージン・スミスが第二次世界大戦で負傷した後の新しい生活を象徴したもの、
闇のなかから光あふれる世界へと踏み出そうとする彼の内面性を表すものとして位置づけあれている。「楽園への歩み」は、
1955年にニューヨーク近代美術館で開催されそのご世界各地を巡回した写真展「人間家族」展にも出品された。この写真展では、人生の旅-
世界中の人々が同じように生まれ、成長し、学び、働き、対立や問題を乗り越えて生きていくこと-が、
世界中の写真家が撮影した写真のシークエンスと言葉によって表されていた。「楽園への歩み」は会場の出口付近に展示され、
幼い子どもの後ろ姿は、世界中の人たちに向けられた希望のメッセージ - 暗闇のなかから光の方へ、
すなわち戦争という暗い過去から明るい未来へと歩んでいこうというメッセージ - が込められていた。ユージン・
スミスが父親として撮影した幼い子どもたちのスナップショットは、「楽園への歩み」
という題名の作品として発表されたり展覧会のなかに位置づけられることによって、特定の子どもを捉えたものとしてだけでなく、
彼の心情や希望や未来という抽象的な概念を表象するような図像として読み取られるようにもなったのである。」


(「写真を<読む>視点」 小林美香 青弓社)


「ホイットマン流の国家のエロチックな抱擁の最後の溜息は、それを普遍化して一切の要求を剥ぎ取った形ではあるが、
スティーグリッツの同時代人で、フォト=セセッションの共同設立者であったエドワード・スタイケンが1955年に組織した写真展、
「人間の家族」の中で聞かれた。68ヶ国、273人の写真家の503枚の写真は一点に集中し、人類は「一つ」であり、
人間は欠点もあれば卑劣でもあるが、やはりいいやつだということを証明することになっていた。写真にはあらゆる人種、年齢、階級、
体型の人びとが写っていた。多くはとりわけ美しい肉体をしており、あるものは美しい顔をしていた。
ホイットマンが彼の詩の読者に彼とアメリカに同化するように迫ったように、スタイケンは個々の観客が描写されている多数の人間と、
そしてできることならどの写真の主題とも、つまり世界の写真術の市民全員とも同化が可能になるようにその展覧会を構成したのである。」


(「写真論」 スーザン・ソンタグ 近藤耕人訳 晶文社)